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八尾市 河内山本
3年以上治らない ひざ痛・腰痛専門
アークス整骨院 古川智章です。
(@arcx1101)
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【腰痛や膝痛、足関節の痛みがある方を治療する際、坐骨神経支配の筋肉を評価することは必須です!】
足関節捻挫の場合、下腿は確実に機能不全の筋肉が存在します。
その機能不全を把握せずに、教科書通りのリハビリを勧めたところで改善することはほぼありません。「痛みはないけど腫れがある」「痛みはないけど、動きがぎこちない」などのパフォーマンス低下を引き起こしている原因でもあります。
まずは基礎知識として・・
坐骨神経はL4-S3神経根から分岐して、梨状筋下孔を通過後、大腿後面下部で総腓骨神経(深腓骨神経・浅腓骨神経)・脛骨神経に分岐して下腿部~足底の筋肉を支配します。
坐骨神経を意識して人の身体を評価するポイントは、大殿筋・ハムストリングス・大内転筋・ふくらはぎ(アキレス腱)・足底の筋肉がしっかり働いているかを確認します。※大殿筋は坐骨神経支配ではありませんが、神経絞扼にも深く関わってきますので重要な筋です
◆なぜ坐骨神経なのに大殿筋を評価するのか?
それは大殿筋に力が入っていない事により、主に梨状筋で股関節伸展・外旋の代償運動を行っている可能性があるからです。
大殿筋の代わりに過剰に働いた梨状筋は過緊張を起こし、梨状筋下孔での圧迫、坐骨神経の癒着を引き置きし、殿部より末端の筋肉の力が入りづらい状態に陥ります。
(神経絞扼)画像はvisible bodyより


◆殿筋群の評価方法
見た目の盛り上がり方・筋繊維を押さえた時のテンション、硬さ・大転子の位置関係など総合的に評価していきます。
また一番わかりやすい方法は、腹臥位のまま股関節の伸展動作を行ってもらうことです。大殿筋に力が入っていない状態だと、本人の感覚で股関節伸展動作に「やりにくさ」を感じます。
施術者側はハムストや大内転筋の代償動作も見抜いてくださいね。
◆大殿筋に力が入らない原因
骨盤と脊柱の関係性の悪化・大殿筋の癒着・腰方形筋による神経抑制・股関節屈筋群の過緊張・腸脛靭帯、外側広筋との癒着など原因は多岐にわたりますし、同時に複数起きている場合が多いです。
また胸椎、頚椎、頭蓋骨の変位など、より中枢側に問題が潜んでいる場合もあります。
◆どこまで神経絞扼の影響があるのか把握する
坐骨神経に対する問題点を解除した状態で、再度前述した筋群を評価し、二重・三重に神経抑制がかかっていないか評価していきます。
例えば、
①大腿二頭筋は筋力が戻り半膜様筋は力が入っていない状態だとすると、分岐して大腿二頭筋にいく神経は問題ありませんが、半膜様筋に行く神経に問題があると考えられます。また拮抗筋や他の組織との癒着の可能性もあります。

②ハムストリングスは改善したが、腓腹筋(アキレス腱)のテンション・筋力・筋腹が戻ってこない場合は、脛骨神経が坐骨神経から分岐した先での問題や、膝窩部・腓腹筋と他の組織との癒着などを考えます。

身体のどの筋肉まで筋力低下(働きづらい筋肉)が起きているのか情報を集め、どこまでが正常で、どこからが問題あるのかを正確に評価しないといけません。
中枢側に問題があるのに、ずっと末端にアプローチしている状態だと巷で言われるような「やってもらって直ぐは良いけど、すぐ元に戻る」という状態に落ちいってしまいます
まずは・その身体に起きている状態を把握すること
・神経絞扼が起きている原因を把握すること
この考えが症状改善には必要不可欠です。
評価で勘違いしやすいポイント
仰臥位での身体を評価する際に坐骨神経と大腿神経を交えて、勘違いしやすいポイントをお話させていただきます。
仰臥位で大腿四頭筋・前脛骨筋が働いているか評価の結果
①大腿四頭筋に力が入っていないが(×)、
前脛骨筋には力が入っている(〇)

②大腿四頭筋に力が入っていない(×)、
前脛骨筋も力が入っていない(×)
この情報で何が考えられるでしょうか?
ここで間違いやすいポイントは大腿四頭筋は大腿神経支配ですが、前脛骨筋は坐骨神経支配ということです。
①の場合、 大腿四頭筋は働いていないので、大腿神経の何処かで絞扼がある可能性があります。前脛骨筋は力が入っているので坐骨神経ラインは問題ないことになります。
② の場合、大腿神経に問題あり(前述)+ 坐骨神経ラインも問題がある状態です。
評価の際、大腿四頭筋と前脛骨筋を評価するだけで、ある程度どこの神経に問題があるのか判断できるようになります。同時にアキレス腱・ふくらはぎ・ハムストリングス・腹筋・体幹・上肢を評価することで、どこまでが正常で、どこに問題があるのか精度を高めていきます 。
ここでの評価を間違えると、神経絞扼がどこで起きているのかを発見できず、矛盾が残ったまま治療を進めていくことになります。
より中枢側の問題点を考える必要性
身体を評価し、坐骨神経・大腿神経が神経絞扼を受けている場合、そこの判断だけで終わらず、より中枢側の問題点を考慮しないといけません。
◆どうやって、中枢側の問題点を発見していくのか?
それは腹筋を評価します。
なぜ腹筋かというと、腹直筋は末端神経で絞扼を受ける可能性が低いため、単体で評価を行いやすいためです。判断基準は腹直筋・腹斜筋を押した際の沈み込み具合を左右差で評価していきます。(どの層に問題があるのか評価することも大切です。)


(画像はvisiblebodyより)
同時に体幹や上肢を評価して、右、もしくは左半身に力が入っていない状態(抜けている状態)だと判断した場合、頸椎の変位や後頭骨による脊髄の圧迫を疑います。
後頭骨による圧迫で半身抜けていることが多いので、私たちのアプローチはまず大元である後頭骨による圧迫を解除したのち、再度、全身を評価し末端部分を治していくという流れです 。
頭蓋骨の影響は計り知れませんが、ここでは長くなりすぎて書けないので、 セミナー(@新大阪ココプラザ)・指導者向けパーソナルを定期的に開催しておりますので、お時間のある方は是非そちらでお願いいたします。
また余裕のある方は指導者向けパーソナルで徹底的に評価方法を身に付けることをお勧めいたします。
長くなりましたが、お読みいただきありがとうございます。 この考えが日々の活動の一助になれば幸いです。
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★あわせてお読みください★
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2019年07月03日 18:00